2011年12月31日土曜日

泊原発が止まっても大丈夫

北電が3月末に発表した10年度の累積発電電力量は372億kW時。
そのうち43%が原子力発電です。43%の供給力を失うというのではありません。
発電施設は燃料コストなどを考慮して運転しています。09年度の実際の発電総量に対する電源別構成比は、火力(石炭・石油)48%、原子力40%、水力12%となっています。
泊原発は、施設フル稼働時の供給能力826万kWのうち25%なので泊原発の発電能力は、207万kWになります。全体からこれを引くと、北電の原発以外の発電能力は、619万kW。北海道の電力需要ピークは暖房需要が高まる冬。今年1月に記録された最大電力需要は約579万kWで泊原発分がなくても賄えることになります。
北海道新聞に、4月に掲載された記事では、施設フル稼働時の供給能力は741万7千kWとなっていて、そうすると北電の発電能力534万kWになるので、約40~45万kW不足という計算になります。道新の記事の数値が正しいとしても、本州の電力会社と電力を融通しあう「北本連携」は、60万kWを送る能力があります。(普段は、30万前後を送電していますが、今回の事故で北電は、60万kW送電しているそうです)この電力を送電しなければ十分に間に合うことになります。ただし、発電設備は定期点検があるし、水力は水不足のこともあります。火力は燃料の調達状況も考慮しなければなりません。原発がなくても電気が足りるといって、今と同じような生活をしていては資源はいつか無くなります。エネルギー使用量を減らさなければCO2削減もできません。
日本は、被爆国でありながら、安全よりも経済を優先し、今日まで原子力政策を推し進めてきました。
本来、間違ったエネルギー政策により未来に取り返しのつかない禍根を残してしまったことを恥じ、猛反省した姿を世界に伝えなくてはならないはずです。 
 福島の子どもたちが、今どんな目にあっているのか。今度こそ、私たち大人は「必ず原発を止める」という覚悟が必要です。環境省は、風力発電で原子力発電40基分は発電可能と発表しました。国内外に向けて、原発廃絶と自然エネルギーを求めて、私たちが意思表示をしていく時です。

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